プロレスこそものの上手なれ。

東京在住。プロレスをメインに、漫画などを綴っていくインドア系のブログです。

飯伏幸太vsタイチ戦(G1 CLIMAX30)に見たプロレスリングって、ほんとに自由だなぁと思えた試合。

”金曜8時はプロレス”でお馴染みのワールドプロレスリングリターンズ#34で放送された、G130 Aブロック公式戦で行われた飯伏対タイチの公式戦についてお話しします。

ひたすら蹴りあう両者。160発の蹴りが物語る。明日のことは考えない。

結果からお伝えすると、試合開始から終わりまで、両者なんと160発ものローキックや前蹴り、ハイキックを繰り出し、最後、飯伏がカミゴエを決めて決着しました。

実況も解説のミラノとGK金沢氏も、このような試合展開は観たことがないと話しています。私もありません。ところで、実況と解説は3人が丁度いいです。あんまり、多いと、散らかるし、あの人、全然喋ってないけどいいの?とこちらが思ってしまうので(笑)

どちらが、この試合内容に誘う、持っていったかと言えば私は、タイチだと思います。試合開始直後の師匠川田を思わせる屈伸運動、そして睨み合いから、ローキックを繰り出し、飯伏も呼応。そのまま、ずっとローキックにフロントキック、背中にPKとあらゆるキックを両者叩きこんでいきました。飯伏はこういった試合を中邑戦や、内藤戦でも見せてきましたが、タイチがこのような試合をおこない、それも飯伏を相手に互角に闘うことに非常に驚きました。

一度もロックアップせず。シットダウン式パワーボムも何も無し。

タイチがバックドロップで放ち、ようやく均衡が破れたと思うのも束の間、飯伏が着地し、「もっと蹴って来いよ!」と挑発。また意地の蹴りあいに入りました。もう二人ともまともに立てない中、蹴りを出す両者の間も長くなってきます。タイチもパンタロンを脱いで、くらいついていきます。そして、タイチが連続して蹴りを見舞う中、飯伏がカウンターで太腿の裏を蹴り、決まったかと思われるなか、タイチが水面蹴りを出します。なんと、ここまで一度もロックアップしていません。長州が現場監督だったら、ふたりを怒鳴りつけているかもしれません(笑)

試合の決着の時がきます。タイチも飯伏もシャウトし、ありったけの力で蹴ります。飯伏のより腰に近い蹴りで、タイチが悶絶。続けて、中腰の態勢のタイチの後頭部にハイキック。最後は、カミゴエ一閃! 勝敗が付きました。最近は、読まれることの多い、カミゴエですが、1発で決めました。

飯伏幸太(17分12秒 カミゴエ→体固め)タイチ

 

不穏試合でもない、明確に決着の付いた公式戦。タイチの株が上がった。

この試合は、ノーフォールマッチでも無く、KO決着のみの試合でもありません。にも拘わらず、ロックアップも関節技も一度も無し。タイチの試合ですが、アイアンフィンガー装着も無し。ないない尽くしのなか、カミゴエ一閃、唯一のフォールの態勢が試合のフォールとなりました。それでいて試合として成立し、見ごたえが多分にありました。この試合は、30分1本勝負の枠以外にこうくるだろうとの攻防を外し、自由に試合を構築したこの二人でこそあり得た試合となりました。

タイチのIWGPヘビーのタッグタイトル戴冠は、フロックではなかった。

先のブログでも紹介した鈴木みのる著「ギラギラ幸福論」で鈴木が話していましたが、鈴木軍を結成するときに、TAKAはともかく、タイチでいいの?と言われていた彼が、鈴木軍の中心選手となって、ザックとタイトルを奪取。ゴールデンスター飯伏とこれだけの試合をやってのけるのだから、聖帝は今やホンモノの実力者且つ表現者になりました。

最後まで、御覧いただきありがとうございました。

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